タイヤ交換の目安時期
タイヤ交換の目安時期はどうしたらわかる?
車のタイヤは消耗品であり、必ず寿命があります。限界がきているタイヤで走行すると非常に危険です。そこで今回は、「タイヤ交換のタイミングが分からない」という方に向けて、タイヤ交換の目安時期を判断するための三つの基準をお伝えします。
車のタイヤ交換の目安時期は何をもって判断すればいいのか
タイヤを交換する目安は、以下の三つに該当したタイミングです。
1.タイヤの溝が摩耗したら
2.ひび割れができたら
3.使用してから4〜5年の年数が経ったら
それでは、一つずつ詳細に見ていきます。
三つのタイヤ交換時期の目安
一つ一つの目安には意味があります。
1.タイヤの溝
溝が磨り減ったタイヤで雨の日に走行していると、タイヤと地面との間に水が入り込み、タイヤが水の上を滑ってしまう(ハイドロプレーニング現象)危険性があります。こうなるとハンドルやブレーキが効かなくなり、スリップして大事故に繋がるかもしれません。
よく言われるスリップサインとは、タイヤがギリギリまで磨り減った状態を示すものです。タイヤ側面を見ると接地面(トレッド)付近に三角マークがありますが、その延長線上の溝にある盛り上がった部分のことで、タイヤ一つの全周に4〜9箇所あるので簡単に見つけられるはず。
トレッド面とスリップサインの高さが同じだと、溝の深さが1.6mm以下になっていて、車が非常にスリップしやすい状態にあることを示しています。溝の深さ1.6mmという数字は車検の合格ラインであり、1.6mm未満のタイヤで走行することは道路交通法違反にもなるので、すぐに交換しましょう。
しかし、外側から見えるスリップサインにはまだ余裕があっても、接地面の内側がひどく磨耗していることも考えられます。いわゆる「内減り」と呼ばれる現象です。
したがって、車の外側からスリップサインだけ見ていても、正しい判断はできません。フロントタイヤはハンドルを切った状態で、リアタイヤは下からライトで覗き込んで、内側の減りまでしっかりと確認するようにしましょう。
2.ひび割れ
タイヤの溝は走行することで減っていき、走行距離32000kmで1.6mmまで消耗すると言われています。それでは、普段からあまり走行しない人はタイヤ交換の時期を気にしなくてもいいのかというと、そんなことはありません。
なぜなら、溝がまだ残っていても、タイヤのゴム自体が経年劣化していき、寿命を迎える場合もあり得るからです。ゴムが劣化すると、停止時にハンドルを切っただけでフロントタイヤの空気が抜けてしまう可能性があります。
ゴムの劣化具合を判断するために、ひび割れがないかどうかを確認しましょう。ひび割れが悪化すると亀裂になり、さらに亀裂が悪化するとバーストしてしまいます。亀裂が見つかったらすぐさま交換に出してください。
タイヤのゴムは、保管状況や手入れの頻度、空気圧など様々な要因で劣化していきます。したがって、タイヤの溝と同様に、ゴムの劣化スピードもまた持ち主によりけりです。
それに、見た目にひび割れや亀裂がなくとも、ゴムの内部が劣化して硬くなり、制動距離が伸びていたり、ゴムの内部組織が破損して剥がれていることもあり得ます。最終的な判断としては、タイヤの使用年数を確認することです。
3.年数
一般的には、タイヤを購入してから4〜5年経ったら交換の時期と言われています。タイヤの製造年周を確認するには、タイヤのサイドに刻まれた4桁の数字を見つけましょう。
前半の2桁は製造週、後半の2桁は製造年を表しています。例えば「0914」なら西暦2014年の第9週に製造されたものと分かります。
もし、全く走ったことのないタイヤでひび割れがそれほど酷くないとしても、5年以上経っていれば確実に劣化して性能は落ちているので、交換時期ということになります。
タイヤを長持ちさせるには?
タイヤの溝が磨耗してしまったり、内減りしてしまったり、ゴムが劣化してしまうのは避けられません。それでも、使い方次第で可能な限り長持ちさせることはできます。
例えば、内減りを減らすために、前後左右でタイヤをローテーションさせることが有効になります。また、ゴムの劣化スピードを抑えるために、日なたで乾燥させたまま放置しない、適切な空気圧を維持する、上質なタイヤを使うなどの対策が有効です。
運転の仕方でも左右され、急ブレーキをかけたり急発進をすると傷んでしまうもの。丁寧な運転は安全の基本ですが、これは実はタイヤを労わることにも通ずるのです。
車の中に必要ないものを入れっぱなしにしないことも、長持ちの秘訣。できるだけ車内を軽くすると、それだけでタイヤへのダメージを避けられます。あれこれ使わずに水とブラシできれいにしましょう。
タイヤ交換を行う時期の目安としては、まずスリップサインが出ていたり、ひび割れや亀裂を起こしていればすぐに交換に行きましょう。こまめな確認で事故を未然に防ぎましょう。
※「あんしん!タイヤ保険」では、「自然劣化や摩耗」「空気圧不足」は補償の対象外ですので、ご留意ください。